連日の雨が降り続く北海道で、秋の旅行シーズンを迎えた今、観光地への予約が相次いでいる。道内各地で長雨が影響し、紅葉の色づきやイベントの開催時期に変化が見られるが、例年に比べて人気観光地への問い合わせが目立つ展開となった。
秋の北海道、雨の中でも観光熱高まる
今年の北海道は、9月から週末も含めて雨の日が続き、札幌や旭川でも長雨が話題となっている。専門家によると、例年9月下旬から始まる紅葉シーズンは、気温や降雨量に大きく左右される。特に層雲峡や大雪山エリアは、紅葉と初雪が同時に見られる希少なロケーションとして毎年旅行者を惹きつけてきた。雨の影響で紅葉が例年より遅れる可能性もあるが、観光地はその分予約が早い段階から動いている。
「今年の紅葉はいつが見頃か」「雨でも楽しめるスポットは?」といった問い合わせが地元の観光案内所に多く寄せられている。札幌定山渓、函館五稜郭公園、北海道大学銀杏並木など、各地の自然景勝地は今が予約のピーク。観光業者は、雨でも観光できる施設や屋内体験型イベントを増やし、旅行の楽しみ方を幅広く提案している。札幌の秋の豊収祭や洞爺湖の煙火大会なども、天候に合わせて日程が調整されるケースが出てきた。
雨でも楽しむ秋の旅、予約急増
北海道旅行を検討する人々の関心は、「雨が続いてもどこに行けばいいか」。例年よりも早い段階で宿泊施設や交通機関の予約が多く、紅葉狩りや温泉体験、屋内イベントなど、秋の「雨でも楽しめる旅先」が注目されている。旭岳や美瑛では、雨に濡れた紅葉が幻想的な景色を演出し、観光ツアーでも人気の高まりが見える。
旅行会社の担当者によれば、「紅葉だけでなく、雨の日ならではの体験メニューやグルメイベントの予約が増えています」と語る。ネット予約サイトでも「屋内で食事や体験ができるプラン」「短時間で回れる秋の絶景スポット紹介」がヒット。コロナ禍で分散型旅行や家族・少人数グループの利用が増えた傾向も続いている。
一方、秋の長雨による交通への影響も小さくはない。JR北海道や空港各社では、利用者向けに最新の運行情報の発信を強化。旅行プランを立てる前に現地の天気予報と混雑状況を必ず確認するよう呼びかけている. 現在は「雨でも制限なく楽しめる北海道」が一つのトレンドとなり、各観光地・施設も準備に余念がない。
紅葉・銀杏・秋祭り――日本最北の地が色鮮やかに染まる季節。雨の北海道で、新しい秋旅のスタイルが今年も生まれている。